経営改善を進めるために、さまざまなテーマの問題解決に取り組む企業は多いですが効果的に進めるための方法について考えてみたいと思います。経営改善の基本的なステップは以下と考えています。
① 現状を見える化する
② 手を着けるところを決める
③ 決めたことを必ず実行する
見えるようにするとは、データを製品別や顧客別、部署別などに分けるなどしてどの売上が重要か、どの経費が多くかかっているのかなど、現状を正しく把握することです。
企業では工場や事務所の毎日の業務を進める上で、生産実績や不良数、売上実績や費用の支払いなど様々なデータを蓄積していますがそれらのデータを有効に使えていない企業は多いと思います。感覚的に「問題のある製品や工程はここだろう」と思っていても実際に数値を集計して比較してみると感覚的な認識とは異なることはよくあります。
実際のデータから現状を正確に把握することは問題を正しく認識する上で大変重要です。このステップを適切に行う事で、手をつけるべき箇所が明確になり精度の高い効率的な改善を進めることができるのです。問題解決において重要なことは、事実を基にして関係者間で共通の認識を持つことです。組織で改善を進めるにあたって当事者の認識が大きくズレていると改善は思うようには進みません。
上の3つステップで、特に私が重要と考えているのは①と③です。①がしっかりと出来ていれば、②の着手ポイントは比較的スムーズに決められることが多いです。組織よってなかなかうまくいかないのは、③の決めたことを必ず実行するという事です。例えば経費削減である工程の不良が多い場合に、確認作業を増やすという手順が決められたとしても、作業者に指示が徹底されていなかったり、作業の確認が甘く、いつの間にか実行されなくなるということがよくあります。組織で問題解決を進めるにあたっては、作業者も巻き込んだ改善施策の立案と実行管理、結果の検証を行うことで、管理者から作業者まで関わるメンバー全員の当事者意識が重要になります。当事者意識とは起こっている問題は自分たちの問題であり解決しなければならないという意識をもって取り組むことです。
データ集計の具体的な方法が分からない、対策を決めても組織の指示徹底がうまく行かないといった会社は多く、我々はこれらの基本的なステップに沿った実行支援を行うことで、会社に進め方を定着させ問題解決を組織として取り組むように支援しています。
課題を抱えている事業者で、ご興味のある方はお気軽に弊社までお問い合わせください。